ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる
『ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる』 | ||||
---|---|---|---|---|
ジェスロ・タル の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | プログレッシブ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | クリサリス・レコード | |||
プロデュース | イアン・アンダーソン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
| ||||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
ジェスロ・タル アルバム 年表 | ||||
| ||||
テンプレートを表示 |
『ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる』(ロックンロールにゃとしだけどしぬにはチョイとわかすぎる/原題:Too Old to Rock 'n' Roll: Too Young to Die!)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、ジェスロ・タルが1976年に発表した9作目のスタジオ・アルバム。
背景
キンクスのロック・オペラ作品に触発されて作られたアルバムで[7]、元々はミュージカルのサウンドトラック・アルバムとして計画されていたが、ミュージカルの上演は実現しなかった[8]。レイ・トーマスという架空の年老いた元ロック・スターが、オートバイで自殺を図るも失敗して昏睡状態となり、意識を取り戻した後にファッション・リーダーとして返り咲く物語が描写されている[7]。この物語の詳細は、アルバムに封入されたコミック・ストリップに記載されているが、実際の歌詞は、必ずしもそれに忠実でなく、端折られた部分やプロットが変化した部分もあるという[7]。なお、バンドの中心人物イアン・アンダーソンは2002年、レイ・トーマスに関して「決して私のことではない。人々はなぜ、これが自伝に違いないと思い込んできたのだろうか?」とコメントしている[8]。
本作より元カルメンのジョン・グラスコックがベーシストとして加入し、グラスコックはバンドの正式メンバーとしては初めて、バッキング・ボーカルでも貢献した[9]。
反響・評価
アメリカでは21週Billboard 200入りし、1976年7月4日に最高14位を記録した[3]。全英アルバムチャートでは10週トップ100入りしたが、最高25位に終わり、ジェスロ・タルのスタジオ・アルバムとしては初めて全英トップ20入りを逃す結果となった[4]。
Dave Slegerはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「歌詞のテーマにもかかわらず、『ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる』は、往年のタルが『アクアラング』や『ベネフィット』で開拓したスタイルに戻ったかのように、単体のロック・ソングの優れたコレクションである。ここには『ジェラルドの汚れなき世界』や『パッション・プレイ』のような雑然とした大作、『ウォーチャイルド』のようなポップ色への傾倒、『天井桟敷の吟遊詩人』のような複雑さはない」と評している[10]。
収録曲
全曲ともイアン・アンダーソン作。
- クイズ・キッド "Quizz Kid" – 5:09
- 狂人協会 "Crazed Institution" – 4:48
- サラマンダー "Salamander" – 2:51
- タクシー泥棒 "Taxi Grab" – 3:54
- フロム・ア・デッド・ビート・トゥ・アン・オールド・グリーザー "From a Dead Beat to an Old Greaser" – 4:09
- バッド・アイド・アンド・ラヴレス "Bad-Eyed and Loveless" – 2:12
- ビッグ・ディッパー "Big Dipper" – 3:35
- ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる "Too Old to Rock 'n' Roll: Too Young to Die" – 5:44
- パイド・パイパー "Pied Piper" – 4:32
- チェッカード・フラッグ "The Chequered Flag (Dead or Alive)" – 5:32
2002年リマスターCDボーナス・トラック
- ア・スモール・シガー "A Small Cigar" – 3:39
- ストリップ・カートゥーン "Strip Cartoon" – 3:17
参加ミュージシャン
- イアン・アンダーソン - ボーカル、フルート、ハーモニカ、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、パーカッション
- マーティン・バー[注釈 1] - エレクトリック・ギター
- ジョン・エヴァン - ピアノ
- ジョン・グラスコック - ベース、バッキング・ボーカル
- バリモア・バーロウ - ドラムス、パーカッション
アディショナル・ミュージシャン
脚注
注釈
- ^ フランス系をルーツとし姓の表記は“Barre”のため、日本では“バレ”と読まれることも多いが、イギリス人であり“バー”と発音するのが正しい[11]。
出典
- ^ Jethro Tull - Too Old To Rock 'N' Roll : Too Young To Die! - austriancharts.at
- ^ norwegiancharts.com - Jethro Tull - Too Old To Rock 'N' Roll : Too Young To Die!
- ^ a b “Jethro Tull Too Old to Rock 'n' Roll :Too Young to Die Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年11月24日閲覧。
- ^ a b JETHRO TULL | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
- ^ swedishcharts.com - Jethro Tull - Too Old To Rock 'N' Roll : Too Young To Die!
- ^ charts.org.nz - Jethro Tull - Too Old To Rock 'N' Roll : Too Young To Die!
- ^ a b c “Too Old To Rock'n'Roll, Too Young To Die”. jethrotull.com. 2019年11月24日閲覧。
- ^ a b 2002年リマスターCD (7243 5 41573 2 5)ライナーノーツ(イアン・アンダーソン、2002年)
- ^ “John Glascock”. jethrotull.com. 2019年11月24日閲覧。
- ^ Sleger, Dave. “Too Old to Rock 'n' Roll: Too Young to Die! - Jethro Tull”. AllMusic. 2019年11月24日閲覧。
- ^ “マーティン・バー、ジェスロ・タルのデビュー50周年を祝うライヴ作を発表【前編】”. 2021年3月31日閲覧。
外部リンク
- ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる - Discogs (発売一覧)
| |
---|---|
イアン・アンダーソン | フローリアン・オパーレ | ジョン・オハラ | デヴィッド・グーディア | スコット・ハモンド ミック・エイブラハムズ | グレン・コーニック | クライヴ・バンカー | トニー・アイオミ | マーティン・バレ | ジョン・エヴァン | ジェフリー・ハモンド | バリモア・バーロウ | ジョン・グラスコック | デヴィッド・パーマー | デイヴ・ペグ | マーク・クレイニー | エディ・ジョブソン | ジェリー・コンウェイ | ピーター=ジョン・ヴェテッシ | ドーン・ペリー | ドン・エイリー | マーティン・アルコック | アンドリュー・ギディングス | ジョナサン・ノイス | |
スタジオ・アルバム | 日曜日の印象 | スタンド・アップ | ベネフィット | アクアラング | ジェラルドの汚れなき世界 | パッション・プレイ | ウォーチャイルド | 天井桟敷の吟遊詩人 | ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる | 神秘の森〜ピブロック組曲|逞しい馬 | ストームウォッチ〜北海油田の謎 | A | ザ・ブロードスウォード・アンド・ザ・ビースト| アンダー・ラップス | クレスト・オブ・ア・ネイヴ | ロック・アイランド | キャットフィッシュ・ライジング | ルーツ・トゥ・ブランチズ | J-Tull Dot Com | The Jethro Tull Christmas Album |
ライヴ・アルバム | ジェスロ・タル・ライヴ | Live at Hammersmith '84 | ア・リトル・ライト・ミュージック | In Concert | リヴィング・ウィズ・ザ・パスト | ナッシング・イズ・イージー-ワイト島ライヴ・1970- | Aqualung Live |
コンピレーション・アルバム | リヴィング・イン・ザ・パースト | M.U.〜ザ・ベスト・オブ・ジェスロ・タル | リピート〜ザ・ベスト・オブ・ジェスロ・タル 第2集 | オリジナル・マスターズ | 20イヤーズ・オブ・ジェスロ・タル | ナイトキャップ-アンリリースド・マスターズ 1973年〜1991年- | ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ジェスロ・タル |
関連項目 |