糸岡富子

いとおか とみこ

糸岡 富子
生誕 矢野やの 富子とみこ
1908年5月23日7002116000000000000♠116歳114日)
日本の旗 日本大阪府大阪市北区
住居 日本の旗 日本兵庫県芦屋市
国籍 日本の旗 日本
著名な実績
  • 存命人物のうち日本最高齢
    (2023年12月12日 - )
  • 存命中の世界最高齢者(2024年8月19日 - )
配偶者 糸岡健司(糸岡健司商店創業者)
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糸岡 富子(いとおか とみこ、1908年明治41年〉5月23日[1] - )は、日本スーパーセンテナリアン。現在116歳の兵庫県芦屋市在住の長寿の女性。2023年12月12日以降長寿日本一となっており[2]2024年8月19日より、存命中の世界最高齢になった。

来歴

大阪府大阪市北区出身[3][4]呉服問屋を営む矢野禎助(または常三郎)の長女として生まれる[3][4]。小学校卒業後、ウヰルミナ女学校(現:大阪女学院中高等学校)に進学し、バレーボール部に所属する。1926年(大正15年)女学校を卒業後、1928年(昭和3年)に羅紗商を営む糸岡健司と結婚[3][4][5]。2人の娘と2人の息子をもうけた[5][6]

戦時中、韓国で繊維工場を経営していた夫に代わって、一人で日本の事務所を守り、子育てをした[6]1979年に夫が亡くなった後、夫の故郷である奈良県に約10年間一人暮らしをしていた。その間、奈良県と大阪府にまたがる二上山を登るのが好きだった。また、御嶽山を2回登った。登山靴ではなく普通の靴を履いていたため、ガイドは山に登ったときに驚いていたという[6]。1990年に芦屋市に移住し[7]、80代頃に大阪33観音巡礼(33寺院巡礼)へ2回参加し、100歳の時には芦屋神社の長い石段を杖なしで登り、礼拝した。奈良県薬師寺を何度も訪れ、経を書くのが好きであったという[6]。2019年に特別養護老人ホーム「Les芦屋」に入所した[7][8]

2022年4月30日、兵庫県最高齢だった当時115歳の匿名の女性が死去し兵庫県最高齢者となり[6]、同年5月21日、114歳の誕生日の2日前にGRGによって年齢が確かなものとして認定された[1]。また、2023年2月6日に岡井ヤスエが死去し、日本人としては、最後の1908年生まれとなっている[1]

2023年12月12日、巽フサの死去により、115歳203日で日本最高齢となった[2][9]

2024年8月19日、マリア・ブラニャス・モレラの死去により、116歳88日で世界最高齢となった[10]。世界最高齢となったことに際し、糸岡の居住地である芦屋市長の高島崚輔は「健康寿命は兵庫県で一位。糸岡さんのように、元気で長生きされている先輩の存在は、私たちにとっても大きな励み」と祝福した[11]

人物

宗教は浄土宗[3][4]。趣味は茶道小唄[3][4]。家庭訓は真実一路[3][4]。長寿の秘訣は歩くこと[12]。好物は、カルピスバナナ[12]

家族・親戚

糸岡家

4人の子供と5人の孫がいる(下記は判明分)[2]

脚注

注釈

  1. ^ 『全国繊維企業要覧 昭和55年版 西日本篇』では「大阪市生まれ」と記載。

出典

  1. ^ a b c “Supercentenarian Data -- Table E”. grg.org. 2022年5月25日閲覧。
  2. ^ a b c “国内最高齢115歳、好物はカルピスとバナナ、趣味は寺社参りの糸岡さん”. 産経新聞. 2023年12月13日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 『日本人物情報体系』 9巻、皓星社、1999年、159頁。 
  4. ^ a b c d e f 『日本女性録』中央探偵社、1958年、101頁。 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年7月27日閲覧。
  6. ^ a b c d e Photo Gallery for Supercentenarians born in the year 1908, as of 2022. ジェロントロジー・リサーチ・グループ
  7. ^ a b 「国内最高齢の女性、糸岡富子さんが116歳に 芦屋市長から花束」gooニュース
  8. ^ 「116歳のバースデー、国内最高齢の兵庫・芦屋の糸岡さん 史上最年少で当選の市長が祝う」産経ニュース
  9. ^ 「国内最高齢者ご逝去について」厚生労働省
  10. ^ “117歳スペイン女性死去 兵庫県の116歳・糸岡富子さんが世界最高齢に”. 産経新聞. (2024年8月21日). https://www.sankei.com/article/20240821-B6AKKFERVFOFNLAKSBFVVERN5E/ 2024年8月21日閲覧。 
  11. ^ “芦屋市にお住まいの方が世界最高齢者になられました(令和6年8月19日)”. 芦屋市公式サイト (2024年8月19日). 2024年8月21日閲覧。
  12. ^ a b “「世界最高齢116歳」糸岡富子さんの好物は「カルピス」と「バナナ」 専門家が指摘する「健康長寿に繋がるもう一つの生活習慣」とは”. デイリー新潮. https://news.yahoo.co.jp/articles/344494823ef12edc066357a5073b1e37829a2dd6 2024年8月28日閲覧。 
  13. ^ a b c d “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年8月20日閲覧。
  14. ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年8月20日閲覧。
  15. ^ “糸岡熊司 (第8版) - 『人事興信録』データベース”. jahis.law.nagoya-u.ac.jp. 2024年8月20日閲覧。
  16. ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年7月29日閲覧。
  17. ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年7月29日閲覧。
  18. ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年7月29日閲覧。
  19. ^ “会社沿革”. 甲斐機船株式会社. 2024年7月29日閲覧。
  20. ^ a b 『人事興信録 第34版 上』人事興信所、1987年、か 五十五頁。 
  21. ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2024年7月29日閲覧。
  22. ^ 閨閥学 (2021年4月5日). “山田家(宝田石油社長・山田又七・山田又司の家系図)”. 閨閥学. 2024年7月29日閲覧。
  23. ^ a b c d 『人事興信録 第39版 上』人事興信所、1997年、か 53頁。 

参考文献

  • 中央探偵社出版局 編『日本女性録』中央探偵社、1958年。
  • 人事興信所 編『人事興信録 第24版 上』人事興信所、1968年。

関連項目

記録
先代
マリア・ブラニャス・モレラ
長寿#歴代の長寿世界一記録者(1955年以降)
2024年8月19日 -
次代
(記録保持者)
先代
巽フサ
日本の旗 存命人物のうち日本最高齢
2023年12月12日 -
次代
(記録保持者)
存命人物のうち世界最高齢であった人物 / 1955年以降
1960年代以前没
1970年代没
1980年代没
1990年代没
2000年代没
2010年代没
2020年代没
現在の世界最高齢者
  • 糸岡富子
1970年代以前没
1980年代没
1990年代没
2000年代没
2010年代没
2020年代没
現在の日本最高齢者
  • 糸岡富子